Life Support情報 新着
2024.08.06|Life Support情報 新着
急な外出でも安心!|獣医師が教える夏の留守番の方法について
常に家に人がいる場合でも、飼い主様の環境の変化などにより、突然留守番が必要になることもあります。しかし、今までずっと一緒に過ごしていたのに、急に一人の時間が増えると、犬や猫にかかる不安やストレスは大きく、問題行動を起こしたり、体調を崩したりすることがあります。
また、夏の場合は事故だけでなく熱中症にかかるリスクもあるため、万全の対策が必要です。
今回は、犬や猫が夏に安心して留守番できる方法についてご紹介します。
■目次
1.夏の留守番における対策
2.留守番が苦手な犬や猫への対応
3.夏の留守番中に注意すべきこと
4.よくある質問
5.まとめ
夏の留守番における対策
夏に留守番をさせる際は熱中症や事故を防ぐため、以下のような対策をしておく必要があります。
<室温管理>
犬や猫が快適に過ごせる室温は、犬で21〜25℃、猫で21~28℃といわれています。そのため、エアコンなどを使って、なるべく適温をキープしましょう。また、湿度の管理も大切です。除湿機などを使って湿度が50〜60%くらいになるように調整しましょう。
<水分補給>
熱中症予防のためには水分補給が大切です。水飲み場を複数箇所設置したり、流水が好きな子であれば自動給水器を使ったりして、水分量をしっかり確保するようにしましょう。
<食事管理>
犬や猫も夏バテで食欲が落ちてしまうことがあるため、食欲がない場合はお留守番前にウェットフードを与えるなどして、食事をサポートしてあげましょう。また、留守番時間が長い場合、大量に置き餌をしてしまうとフードが傷んだり、ダラダラ食いをしたりするリスクがあるため、自動給餌器を取り入れるなどしましょう。
<運動と遊び>
留守番中は暇になってしまうため、エネルギーが余ってしまい、問題行動を起こしてしまうケースがあります。そのため、留守前に適度な運動をしたり知育おもちゃを与えたりして、なるべくエネルギーを発散できるよう工夫しましょう。
<安全な空間作り>
季節を問わず、留守番中は事故にも気を付ける必要があります。そのため、倒れたら危険なもの(花瓶など)や食べたら危険なもの(観葉植物など)は、犬や猫の生活空間から除去しましょう。すべて除去するのが難しい場合は、ゲートを使うなどして、安全な空間を作るのも一つの手です。
<快適な寝床>
犬や猫は留守番中、多くの時間を寝て過ごします。そのため、涼しい場所に寝床を確保したり、夏用ベッドを用意したりして、快適に過ごせるよう工夫しましょう。
< モニタリング>
どんなに気をつけていても、留守中にトラブルが起こることもあります。そのため、ペットカメラを用意して愛犬や愛猫の様子をモニタリングできるようにしておくと、より安心でしょう。
留守番が苦手な犬や猫への対応
飼い主様にいつもついて回っているような子は留守番が苦手なことが多く、飼い主様の姿が見えなくなると不安になる、問題行動を起こす、体調を崩すなどが見られます。
過去に留守番中に嫌な出来事を経験したり、実際に飼い主様と離れ離れになったことがあったりする場合は、そのトラウマが原因で留守番が苦手になってしまったケースもあります。
しかし、留守番が苦手なままでは、やむを得ず留守番が必要な際に困ってしまいます。
そのため、留守番に段階的に慣れてもらうトレーニングを行う必要があります。
まずは飼い主様がいる状態でクレートやケージに入る時間を作り、飼い主様と触れ合わない時間を作るトレーニングを行います。それに慣れてきたら、別々の部屋で過ごしてみましょう。
それでも問題がなければ、初めは10〜20分程度の短時間の留守番からはじめ、徐々に留守番の時間を伸ばしていきましょう。
夏の留守番中に注意すべきこと
留守番は、多かれ少なかれストレスがかかります。そのため、留守中の異変(粗相が多い、ペットシーツがビリビリに破かれているなど)や留守番後の体調の変化(食欲がない、下痢をしているなど)をよく観察し、症状が続く場合は動物病院を受診しましょう。
よくある質問
Q. 犬の留守番の適切な時間は?
A.留守番の適切な時間は、年齢や健康状態により異なります。
・子犬:2~3時間程度(排泄の間隔が短いため)
・成犬:留守番になれていれば、半日くらい(できたら6~8時間程度まで)
・シニア犬:2~6時間程度(体調によってはもっと短い方が良い)
Q. エアコンをつけっぱなしでも大丈夫?
A.部屋の中にいても熱中症のリスクがあるため、基本的にエアコンはつけっぱなしが安心です。
Q. 留守中のトイレ問題への対処法は?
A.犬の場合は、順応性が高い子犬のうちにきちんとトイレトレーニングをしておくことが大切です。また、トイレが汚いと粗相をしたり我慢してしまったりすることもあるため、清潔なトイレを2〜3か所用意しておくと安心です。
まとめ
犬や猫の留守番中は事故のリスクだけでなく、夏は熱中症のリスクも考えなくてはなりません。そのため、夏に留守番をさせる際はしっかりと対策を行い、愛犬や愛猫が快適に過ごせるように工夫しましょう。
今回ご紹介した内容を参考に、留守番のトレーニングがうまくいかない場合や留守番後に体調の変化が見られた場合は、動物病院に相談しましょう。
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