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夜鳴き・徘徊は老化のサインかも?犬や猫の認知機能低下を見極めるポイント

「夜中に突然鳴き出して眠れない」「同じ場所をぐるぐる回っている」「名前を呼んでも反応がない」。そんな愛犬や愛猫の様子に、不安や戸惑いを感じたことはありませんか?

 

年齢を重ねた犬や猫にこのような行動が見られると、「もうシニア期だから仕方ない」と考えがちですが、それは“認知機能低下”のサインである可能性があります。

 

犬や猫の認知症は、適切なケアを行うことで進行を遅らせることができ、生活の質(QOL)を保つことが可能です。

 

そこで今回は犬や猫の認知症について、飼い主様が知っておくべきサインや受診のタイミング、ケアの方法などをご紹介します。

 

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■目次
1.犬や猫の「認知機能低下」とは?
2.犬と猫で異なる認知症のサイン|初期症状を見逃さないために
3.診断方法|他の病気との見分けも大切
4.認知機能低下の進行を緩やかにするケアと治療
5.飼い主様の心のケアも大切に|一人で抱え込まずにご相談を
6.まとめ

 

犬や猫の「認知機能低下」とは?

犬や猫の認知機能低下は、人間でいう「認知症」にあたる病気です。加齢に伴って脳の神経細胞が徐々に減少し、記憶力や判断力に影響が出てくることで、これまでと違った行動が見られるようになります。

 

犬では、夜鳴きや目的のない徘徊、呼びかけに反応しないといった行動が代表的であり、猫では、トイレの失敗や隠れて出てこない、などがよく見られます。

 

認知機能の低下は、一般的に10歳を過ぎた頃から現れ始めますが、初期段階では加齢による自然な変化と見分けがつきにくいため、少しでも違和感を覚えた時点で動物病院を受診することが重要です。

 

犬と猫で異なる認知症のサイン|初期症状を見逃さないために

犬と猫では、認知機能低下の現れ方が異なります。以下のような症状が見られた場合、認知症の可能性があります。

 

<犬に多く見られる症状>

・夜鳴きが増える、または昼夜が逆転してしまう
・同じところをぐるぐると回り続ける
・名前を呼んでも反応しなくなる
・トイレの場所を忘れて失敗する
・目的もなくウロウロと徘徊する

 

<猫に多く見られる症状>

・夜間に大きな声で鳴き続ける
・食事やトイレの回数が不規則になる
・トイレを失敗するようになる
・飼い主様を避けるようになる、または逆に過度に甘える
・隠れて過ごす時間が増える

 

これらの症状は、単なる「年齢による性格の変化」ではなく、脳の老化によるものかもしれません。そのため、「年だから仕方ない」と放置せずに、異変を感じた時には早めに認知症を疑う視点を持つことが大切です。

 

診断方法|他の病気との見分けも大切

犬や猫の認知症に似た症状は、実は他の病気によっても引き起こされることがあります。たとえば、脳腫瘍や甲状腺機能低下症、内分泌疾患などがその代表例です。

 

こうした病気は、認知症と同じように行動の変化を招くことがあり、見た目だけでは判断がつきません。そのため、「きっと認知症だろう」と自己判断してしまうのは非常に危険です。

 

当院では、CTやMRIといった高度な画像診断機器を活用し、犬や猫の脳の状態を詳細に確認することが可能です。加えて、問診や血液検査、神経学的評価などを通じて、総合的に原因を特定します。

 

犬と猫のCT・MRI検査の重要性や当院の設備についてより詳しく知りたい方はこちら

 

なお、認知症かどうかを正しく診断できるかは、その後の治療方針や生活支援の内容に大きく影響します。だからこそ、早めの受診と正確な診断がとても大切です。

 

認知機能低下の進行を緩やかにするケアと治療

現在の獣医療では、犬や猫の認知症を完全に治すことは難しいですが、進行を遅らせることは可能です。有効とされる治療やケアの方法は、以下が挙げられます。

 

・抗酸化作用を持つサプリメントの使用
・脳代謝を助ける薬の処方
・飼い主様の声かけやスキンシップ、散歩、遊びといった日常的な刺激の提供
・家の中のレイアウトを工夫して迷わないようにする環境の整備

 

また、当院では犬や猫の状態に応じた生活指導や栄養相談も行っており、それぞれのご家庭に合ったケアを提案しています。ご家庭でも無理なく取り入れられる工夫を一緒に考えながら、犬や猫の心と身体の健康をサポートしていきます。

 

飼い主様の心のケアも大切に|一人で抱え込まずにご相談を

夜鳴きや徘徊などが続くと、飼い主様の睡眠不足や生活への影響が避けられず、強いストレスを感じてしまうこともあります。「何をしても改善しない」「イライラしてしまい、そんな自分が嫌になる」と感じる飼い主様も少なくありません。

 

しかし、それは決して珍しいことではなく、介護をしている飼い主様なら誰もが経験しうる心の反応です。そのため、自分を責めたり、ひとりで抱え込んだりする必要はありません。

 

当院では、犬や猫へのケアだけでなく、飼い主様の心のケアも大切に考えています。「介護がつらい」「どう接したらいいかわからない」と感じたときには、どうぞ無理をせずにご相談ください。獣医師や専門スタッフとともに、一緒に考えていきましょう。

 

まとめ

犬や猫の認知機能の低下は、「もう年だから」と諦めてしまうのではなく、早期に気づき、適切なケアを行うことがとても重要です。そうすることで、症状の進行を遅らせ、犬や猫の生活の質を保つことが可能になります。

 

もし、愛犬や愛猫の行動に気になる変化があった場合は、どうか一人で悩まずに、まずは動物病院にご相談ください。

 

当院では、CTやMRIによる高度な画像診断を含む、専門的な医療と、飼い主様に寄り添ったホスピタリティを通じて、犬や猫、そして飼い主様の生活を支えています。

 

シニア期になっても安心して穏やかに過ごせるよう、私たちと一緒に見守っていきましょう。

 

 

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