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2025.03.25|ライフサポート情報
室内でできる犬や猫との遊び方|すぐにできる実践ガイド
犬も猫も、もともとは自然の中で生活していた動物です。そのため、室内で飼育していると運動不足になりやすく、「どうやって遊ばせればいいのだろう?」と悩んでいる飼い主様も多いのではないでしょうか。特に、雨の日や猛暑・極寒などで外に出られない日は、犬や猫の運動不足やストレスが心配になりますよね。
しかし、「どんな遊びが効果的かわからない」「室内でも十分に運動させられるの?」と疑問に感じている飼い主様も少なくありません。
今回は、犬や猫の室内遊びのメリットやすぐに実践できる室内での遊び方について、詳しく解説します。
■目次
1.室内遊びのメリット
2.愛犬との基本アクティビティ
3.愛猫との基本アクティビティ
4.室内遊びの注意点とトラブル防止
5.よくある質問(Q&A)
6.まとめ
室内遊びのメリット
犬や猫と室内で遊ぶことで、主に以下の3つのメリットをもたらしてくれます。
<運動不足解消>
室内遊びも、工夫次第で運動量をしっかり確保することができます。そのため、完全室内飼育の猫や、天候不良が続いていてなかなかお散歩に行けないときなど、室内遊びを充実させることで運動不足を解消することができます。
<絆の強化>
遊びを通してスキンシップをとることができるため、愛犬や愛猫との絆がより強固なものとなります。留守番が多くなかなかまとまった時間がとれない場合も、ちょっとした室内遊びを短時間行うだけで、愛犬や愛猫は飼い主様からの愛情をしっかり受け取ることができます。
<ストレス解消>
刺激の少ない室内生活は、犬や猫にとって退屈やストレスの原因になることがあります。遊びを通じて走ったり、飛んだり、考えたりすることで脳を活性化し、ストレスを発散することができます。特に、狩猟本能を刺激する遊びは犬や猫の本能を満たし、問題行動(無駄吠えや家具の破損など)の予防にもつながります。
愛犬との基本アクティビティ
体を使った遊びや頭を使う遊びまで、さまざまなアクティビティがあります。
<引っ張り合い遊び>
犬の祖先であるオオカミは、獲物を引っ張る動作を通して食料を確保していたと言われています。この遊びはその本能を刺激し、犬にとっては楽しいだけでなく、しっかりとした運動にもなります。引っ張り合い遊びは室内でも手軽にできるため、短い時間でも十分な運動量を得られるのが魅力です。しかし、遊びが激しすぎると歯が折れたり、首を痛めたりすることがあるので注意が必要です。
▪️メリット
・本能を満たしてストレスを発散できる
・体力をしっかり使うため運動不足を解消できる
・飼い主様との絆を深めることができる
<持ってこい遊び>
ボールやお気に入りのおもちゃを投げて、それを犬に持ってきてもらう遊びです。この遊びは犬の狩猟本能を刺激し、追いかける動作を通して運動不足を解消します。また、「持ってこい」「離して」などのコマンドを覚えさせることで、しつけにもつながります。
▪️メリット
・短時間でもしっかりとした運動ができる
・コマンドのトレーニングを兼ねることができる
・室内でも十分に楽しめる
<宝探しゲーム>
犬の優れた嗅覚を活かして遊ぶ宝探しゲームは、頭と体の両方を使うアクティビティです。おやつを隠して「探して」の合図で見つけてもらいましょう。広いスペースがなくても、家具の陰やブランケットの下などに隠せば十分です。
▪️メリット
・嗅覚を使い、脳を活性化させられる
・成功体験が自信につながる
・ストレス発散や退屈しのぎに効果的
<コマンドトレーニング>
「おすわり」「ふせ」「まて」など、基本的なコマンドはもちろん、「ハイタッチ」や「スピン」などの新しい技を教えることも、犬にとっては遊びの一環です。覚えたことを復習したり、新しいコマンドに挑戦したりすることで、脳を活性化できます。
▪️メリット
・知育効果があり、脳をしっかり刺激できる
・飼い主様とのコミュニケーションが深まる
・高齢の犬でも無理なく楽しめる
愛猫との基本アクティビティ
猫の場合は、主に狩猟本能を刺激するようなアクティビティがおすすめです。
<猫じゃらしを使った遊び>
猫じゃらしは、猫の本能である「狩り」の動きを刺激する定番のおもちゃです。床の上でチョロチョロと動かしたり、時々ピタッと止めたりして獲物の動きを再現すると、猫が夢中になります。また、猫が「獲物を捕まえた」と達成感を感じられるよう、時々つかませてあげることが大切です。
▪️メリット
・狩猟本能を満たし、ストレスを発散できる
・短時間でもしっかりと運動ができる
・飼い主様とのスキンシップの時間になる
<トンネル遊び>
キャットトンネルは、潜ったり走り抜けたりして運動量を確保したり、寝そべってリラックスできたりと、さまざまな楽しみ方ができます。手を出せる穴があれば、外から猫じゃらしを動かしてあげると、狩猟本能も刺激することができます。
▪️メリット
・隠れる、追うなど狩猟本能を刺激できる
・狭い空間が好きな猫に安心感を与えられる
・ひとり遊びの時間にも活用できる
<だるまさんが転んだ>
飼い主様が「だるまさんが転んだ」と声をかけながら止まったり動いたりすることで、猫は狩りをする時の「そろりそろり」と近づく動作を楽しめます。特に好奇心旺盛な猫にはぴったりの遊びです。
▪️メリット
・シンプルな動作で猫の好奇心を刺激できる
・狭い場所を好む猫に安心感を与えられる
・誤食などの心配が少なく、安全に遊べる
室内遊びの注意点とトラブル防止
室内遊びは、犬や猫の健康やストレス解消に役立ちますが、誤った方法で行うと思わぬケガやトラブルにつながることがあります。安全に楽しく遊ぶために、以下のポイントを押さえておきましょう。
<遊び中の興奮しすぎに注意>
特に犬は、引っ張り合い遊びや持ってこい遊びなどで興奮しすぎると、唸ったり、甘噛みがエスカレートしたりすることがあります。
そのため、興奮が高まってきたら、すぐに遊びを中断しましょう。例えば、おもちゃを置いてその場を離れ、犬が落ち着くのを待つ方法が効果的です。再開する際は、「おすわり」などのコマンドを挟んでクールダウンさせるのも良いでしょう。
<ケガや誤食を防ぐための環境づくり>
・犬の場合:「持ってこい遊び」をする際は、ぶつかりやすい家具や壊れやすい物を片付け、滑りにくいマットを敷くなどして、関節や足を守りましょう。
・猫の場合:猫じゃらしは、遊んだ後に猫が誤って紐を飲み込んでしまう事故を防ぐため、必ず飼い主様が管理してください。遊び終わったら猫の手の届かない場所に片付けましょう。
<危険な道具や場所に注意>
ひも状のものや、飲み込めるサイズのボール、小さなプラスチック片がついたものなどは、誤食や窒息の原因になるため、避けましょう。
滑りやすいフローリングは関節を痛める原因になるため、ラグやマットを敷くなど工夫しましょう。また、角ばった家具や倒れやすいインテリアは、遊びの際にケガの原因になるため配置を見直すことも大切です。
<遊びすぎのサインを見逃さない>
犬や猫が夢中になりすぎると、疲労や熱中症のリスクがあります。特に高齢の子や子犬・子猫は注意が必要です。以下のようなサインが見えたら、すぐに休憩を取りましょう。
・犬の場合:舌を大きく出してハァハァと激しく呼吸する、伏せの状態で立ち上がろうとしない
・猫の場合:しっぽを大きく振る、耳を後ろに伏せる、呼吸が荒くなる
<休憩のタイミング>
犬の場合は10〜15分ごとに1回、猫の場合は5〜10分程度遊んだら少し休ませるよう心がけましょう。
よくある質問(Q&A)
Q1:室内遊びの適切な時間はありますか?
犬の場合は30分から1時間程度、猫の場合は15分程度がおすすめです。ただし、品種や年齢などによって体力は異なるため、愛犬や愛猫の状態に合わせて調整してみましょう。
Q2:高齢の犬や猫も遊ぶ必要はある?
はい、必要です。高齢の犬や猫も遊びを通して心身の健康を維持できます。特に軽い運動や頭を使う遊びは、筋力の維持や認知症予防に役立ちます。
Q3:留守番時には室内遊びグッズを置いて出かけるべき?
留守番の時間が長い場合には、室内遊びグッズを置いて出かけることで退屈を凌ぐことができます。ただし、誤食のリスクがあるおもちゃ(小さいおもちゃ、紐状のおもちゃなど)は避けるようにしてください。
まとめ
犬や猫との室内遊びは、運動不足やストレスを解消するだけでなく、飼い主様との絆を深める大切なコミュニケーションの時間です。本記事でご紹介した遊び方は、道具を使うものから使わないものまで、すぐに実践できるものばかりです。
また、安全に遊ぶための注意点や遊び過ぎのサインを知っておくことで、愛犬や愛猫が心身ともに健康に過ごせます。ぜひ、日常の中で楽しく安全な室内遊びを取り入れてみてください。
<参考>
なるほど!犬の心理と行動(西東社)
年中無休で動物たちの健康をサポートします
千里桃山台動物病院
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