ライフサポート情報
2024.03.12|ライフサポート情報
ノミ・マダニ予防の重要性|犬・猫だけでなく人間に感染する恐れも
通常、ノミやマダニは春から秋にかけての暖かい季節に活動が活発になるとされています。しかし、室内が暖かい場合は冬でもこれらが繁殖することがあるので、年間を通して注意が必要です。さらに、外で活動する犬や猫だけでなく、室内で生活する犬や猫にも飼い主様が外からノミやマダニを持ち込んでしまう場合があります。
そのため、これらの寄生虫から犬や猫を守るためには、常に注意が必要です。
今回はノミやマダニ予防の重要性について、疾患や予防方法などをご紹介します。
■目次
1.予防の重要性
2.ノミ・マダニがもたらす疾患について
3.予防方法
4.まとめ
予防の重要性
ノミやマダニは注意すべき外部寄生虫のひとつです。
犬や猫だけでなく人間にも悪影響を及ぼし、貧血や皮膚病を引き起こすだけでなく、より深刻な病気の原因になることがあります。特にマダニは散歩中の犬や猫を狙っており、森林や林だけでなく、街や公園、川辺にも生息しています。草が生い茂る場所では、マダニに注意が必要です。
そのため、犬や猫だけでなく、私たち人間を感染症から守る観点から、ノミやマダニの予防は非常に重要な対策となります。
ノミ・マダニがもたらす疾患について
ノミやマダニは動物の皮膚に寄生し、吸血することで生きています。
これにより、寄生された動物には吸血による貧血や吸血された部位の炎症、かゆみなどが引き起こされる場合があります。
特にノミの寄生によって引き起こされる疾患には、「ノミアレルギー性皮膚炎」という皮膚のアレルギー症状があります。また、ノミを介して発症する感染症には、「瓜実条虫(うりざねじょうちゅう)症」や人間に発熱やリンパ節の腫れを引き起こす「猫ひっかき病」などがあります。
マダニが媒介となる疾患には、発熱や血小板の減少を引き起こす「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」や、発熱と特有の発疹が特徴の「日本紅斑熱」、発熱や麻痺を引き起こす「ダニ媒介性脳炎」が含まれます。これらは人間と動物の両方に感染する「人獣共通感染症」であるため注意が必要です。
また、マダニは犬に対して重度の貧血を引き起こす「バベシア症」を発症させることがあります。
このように、ノミやマダニによる感染症は多岐にわたり、犬や猫だけでなく人間への感染リスクも伴います。
予防方法
ノミやマダニの予防には、犬や猫の体表に寄生する虫を駆除するための駆虫薬が最も有効です。駆虫薬は様々なタイプが販売されており、犬や猫の背中に直接滴下する液体のスポットオン剤、体の表面に吹きかけるスプレー剤、飲ませるタイプの経口薬などが主流です。
ノミやマダニの予防薬を使う際は、月に1回のペースで投与することが推奨されており、定期的な使用が重要です。これらの予防薬を適切に使うことで、犬や猫の体表に寄生する虫を効果的に駆除できます。
しかしノミを駆除する場合、寄生したノミを取り除くだけでは不十分なことがあり、犬や猫の周囲の環境も清潔にする必要があります。もしノミが犬や猫の生活空間にいる場合、予防薬の効果を持続させるためにも、環境を清潔に保つためにも定期的に清掃をし、ノミの卵や幼虫を除去し、ノミが育ちにくい環境を作ることが大切です。
さらに、ノミやマダニの生息範囲は森林だけでなく、人間が暮らす地域の公園や河川敷にも生息しています。そのため、これらの場所に犬や猫を連れて行く際は、事前に予防薬を使用することが推奨されます。
まとめ
散歩をする犬と猫だけでなく、外出する人間にとってもノミやマダニは注意が必要な寄生虫です。これらの寄生虫から犬や猫だけでなく私たち自身をも守るために、ノミやマダニの予防対策をしっかり行うことが大切です。犬や猫のノミやマダニを予防する最も効果的な方法は、適切な駆虫薬を使用することです。
また、ノミ・マダニ予防薬は動物病院で取り扱っている製品をお薦めします。
犬や猫にとって最適なノミ・マダニの予防薬を選ぶことや適切な予防時期など、気になることがあれば動物病院で相談しましょう。
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千里桃山台動物病院