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2025.08.28|ライフサポート情報
【自宅でできる】犬や猫の舌の色で健康チェックと観察法
みなさんは、愛犬や愛猫の舌の色をじっくり観察したことはありますか?
実は、舌の色は健康状態を表すバロメーターとして知られていて、日常的に観察することで病気の早期発見につなげることができます。しかし、いざ観察しようと思っても、どんな色が正常でどんな色が異常なのか、どのようにチェックすれば良いのかなど、わからないことだらけですよね。
そこで今回は、犬や猫の舌の色からわかる健康状態と、そのチェック方法などについてご紹介します。
■目次
1.舌は健康状態を映す鏡
2.正常な舌の色と状態を知ろう
3.注意すべき舌の色の変化と考えられる原因
4.ご自宅での舌チェックの上手なやり方
5.よくあるご質問(Q&A)
6.まとめ
舌は健康状態を映す鏡
舌にはたくさんの毛細血管が走っており、体内の血流や酸素の状態が反映されやすい特徴があります。そのため、舌の色を観察することで内臓の異常や全身状態の変化にいち早く気づくことができます。実際に私たち獣医師も診察の際には、必ず舌の状態を確認しています。
また、舌の観察は口の中を軽く覗き込むだけで可能なので、特別な道具や技術は必要ありません。日常的なスキンシップの一環としても取り入れやすく、飼い主様ご自身で行う健康チェックとして非常に便利です。
正常な舌の色と状態を知ろう
健康な犬や猫の舌は、淡いピンク色からやや赤みを帯びた色をしており、ほどよく湿っているのが一般的です。表面にはややざらつきがありますが、極端に乾燥していたり、べたついたりしていなければ正常と考えられます。
ただし、品種によっては例外もあります。たとえばチャウチャウやシャー・ペイといった犬種は、生まれつき舌が青紫色をしているため、健康であっても舌の色が濃く見えることがあります。
さらに、舌の色には個体差もあるため、日頃から愛犬や愛猫の舌の色や質感を観察し、「この子のいつもの状態」をしっかりと把握しておくことが重要です。そうすることで、少しの変化にも早く気づくことができるようになります。
注意すべき舌の色の変化と考えられる原因
舌の色がいつもと異なる場合、その色によって考えられる健康上の問題も異なります。以下に、特に注意すべき色の変化とその原因についてご説明します。
<白い舌>
白っぽく見える舌は、貧血の兆候である可能性があります。出血や腫瘍、中毒、自己免疫性疾患(免疫介在性溶血性貧血など)、骨髄の異常(白血病など)などが原因として考えられます。歯茎も同時に白くなっている場合は、早めに動物病院を受診してください。
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<紫色・青色の舌>
この色は「チアノーゼ」と呼ばれ、緊急性の高い症状です。体内の酸素が不足している状態であり、心疾患や重度の呼吸器疾患、熱中症、異物の誤飲による気道閉塞などが疑われます。このような舌の色を確認した場合は、迷わず早急に動物病院へ連絡してください。
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<黄色い舌>
黄疸による色の変化が考えられます。胆管が何らかの原因で塞がれた結果、体内にビリルビン(赤血球が壊されたときにできる黄色い色素)がたまって起こる症状です。胆石や胆嚢粘液嚢腫などの疾患が関係している可能性があります。
<赤すぎる舌>
舌が通常よりも濃く赤い場合は、体温の異常上昇(熱中症)や、歯周病、糖尿病、腎疾患、猫のウイルス感染などが原因となることがあります。舌が腫れている、触ると痛がるといった症状も併発している場合は、炎症が起きている可能性が高いです。
これらの色の変化に気づいた際には、可能であれば舌の状態を写真に残しておき、動物病院での診察時に見せると診断の助けになります。少しでも不安を感じたときは、早めに動物病院に相談してください。
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ご自宅での舌チェックの上手なやり方
犬や猫の舌を観察する際は、無理をせず、なるべく自然なタイミングで行うことが大切です。以下のような方法を試してみてください。
・あくびをしたタイミングで、そっと口の中を覗き込む
・おやつやペースト状のごほうびを舐めさせながら、さりげなく舌の色を確認する
・可能であれば、噛まれないように注意しながら、短時間だけ口を開けてもらう
また、観察がうまくできたときには、すぐに褒めたりごほうびを与えたりすることで、「口を開けると良いことがある」と覚えてもらえます。無理に押さえつけるとストレスになってしまうため、日々の中で少しずつ慣らしていくことが大切です。
よくあるご質問(Q&A)
Q:どのくらいの頻度でチェックすればよいですか?
A:理想的には、毎日のふれあいの中で舌の色を確認する習慣をつけておくとよいでしょう。いつもの状態を覚えておくことで、わずかな変化にも気づきやすくなります。
Q:舌が少し白っぽいのですが、すぐに動物病院に行くべきですか?
A:歯茎が白くなっている、元気や食欲がない、歩き方がふらつくといった症状もある場合は、貧血などの疾患が疑われます。判断に迷う場合は、動物病院を受診してください。
Q:老犬・老猫の舌の色は変わりやすいのですか?
A:加齢とともに心臓病や呼吸器疾患、歯周病、全身疾患などのリスクが高まります。これらの病気が原因で舌の色が変化することもあるため、若い犬や猫と比較すると舌の色が変わりやすい傾向があります。
Q:舌以外にも一緒にチェックした方が良い部分はありますか?
A:犬や猫は歯周病になりやすい動物です。そのため、歯茎の色や腫れ、出血の有無、歯の汚れやぐらつきなど、口の中全体を定期的にチェックすることで、さまざまな病気の早期発見につながります。
まとめ
舌の色を日常的に観察することは、飼い主様にも簡単にできる健康管理法の一つです。犬や猫の体調の変化は言葉では伝えてくれませんが、舌の色にはそのサインが現れることがあります。ふれあいの時間に自然と観察する習慣をつけることで、病気の早期発見につながり、大切な家族を守ることができます。
舌の変化で気になることがありましたら、写真をお持ちいただいて当院にご相談ください。愛犬や愛猫の健康を全力でサポートいたします。
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