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犬と猫の脊髄梗塞について|急に足が動かなくなる病気

脊髄梗塞とは、脊髄を支配する血管が、何らかの原因で梗塞を起こすことで発生する神経の病気です。

猫ではあまりみられませんが、犬ではときおり発生し、急に足が動かなくなることが特徴です。

ただし、こうした症状は椎間板ヘルニアなどの他の病気でも認められるため、しっかりと診断をして治療に結び付けることが重要です。

 

今回は犬と猫の脊髄梗塞について、基本的な内容とともに、当院での治療方針をお伝えします。

 

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■目次
1.原因
2.症状
3.診断
4.治療
5.予防法やご家庭での注意点
6.まとめ

 

原因

脊髄の周りには血管が張り巡らされていますが、その血管が詰まってしまうと梗塞と呼ばれる状態になり、脊髄の一部が壊死して機能しなくなってしまいます。

血管に詰まる可能性があるものには、血栓や腫瘍の一部などが挙げられますが、脊髄梗塞で多いのは椎間板の一部(線維軟骨)で、線維軟骨塞栓症とも呼ばれます。

 

詳しい原因はわかっていませんが、シェパードラブラドール・レトリーバー、ミニチュア・シュナウザー、シェットランド・シープドッグなどの犬種で好発することが知られています。

また、どんな年齢でも起こりうる病気ですが、一般的には犬では4〜6歳の若齢から中年齢での発生が多く、猫では高齢での発生が多いといわれています。

 

症状

脊髄梗塞が起こると、急に症状が現れることが特徴です。

基本的には左右どちらか、あるいはまれですが両側の足の麻痺から始まります。梗塞が起こる場所によって、前足に影響するケースもあれば、後ろ足が動かなくなるケースもあり、ほとんどの場合痛みは生じませんが、足の麻痺によって突然立てなくなることがあります。

 

なお、脊髄梗塞は発症後48時間以内に症状の進行が止まるといわれていて、それ以降に悪化することはまれです。

 

診断

四肢の麻痺がみられる病気はいくつかあるので、上記のような症状が現れたからといって、必ずしも脊髄梗塞とは限りません。

まずは神経学的検査によって、病変がどこにあるのかを調べる必要があります。ある程度の推測ができたら、X線検査やCT、MRIなどの画像診断によって、脊髄の状態を確認します。

 

当院の画像診断についてはこちら

 

治療

現在のところ、脊髄梗塞を根治する治療法は開発されていません

そのため当院では対症療法として、痛みがある場合は炎症を抑える薬を処方し、痛みを和らげています。それ以外には、積極的にリハビリを試みることで運動機能が回復するケースもあります。

 

また症状の程度にもよりますが、重度の場合は治療後も軽い麻痺などの後遺症が残る可能性があります。

 

予防法やご家庭での注意点

発症原因がわかっていないため、特別な予防法はありません。突然倒れこんだり、足が動かなくなったりするようであれば、すぐに動物病院を受診しましょう。

 

まとめ

脊髄梗塞は急に起こるため、戸惑われる飼い主様も多くいらっしゃいます。特に好発犬種を飼育されている場合は、突然立てなくなる可能性もあるということを覚えておき、いざというときに冷静な対応ができるようにしておきましょう。

 

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<参考文献>

A Review of Fibrocartilaginous Embolic Myelopathy and Different Types of Peracute Non-Compressive Intervertebral Disk Extrusions in Dogs and Cats – PMC (nih.gov)

 

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