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症例報告
犬や猫のリンパ腫|早期発見のサインと治療法を分かりやすく解説
最近、愛犬や愛猫の「元気がないような気がする…」「しこりのようなものが触れる…」と感じたことはありませんか?
そのような変化は、思わぬ病気のサインである可能性があります。中でも「リンパ腫」は犬や猫に比較的よく見られる悪性腫瘍の一つで、放置すると命に関わることがあります。そのため、早期に発見し、適切な治療を受けることが大切です。
今回は、当院の腫瘍科の獣医師が犬や猫のリンパ腫について、基礎知識から症状、治療方法までをご紹介します。
■目次
1.リンパ腫とは:犬や猫に多いがんの一つ
2.リンパ腫の主な症状
3.リンパ腫の治療方法と飼い主様ができること
4.治療の見通しと生活の質について
5.よくあるご質問(Q&A)
6.まとめ
リンパ腫とは:犬や猫に多いがんの一つ
リンパ腫はいわゆる血液のがんで、白血球のうち「リンパ球」という、免疫に関わる細胞ががん化したものを指します。リンパ球は全身の免疫機能に関わっているため、リンパ腫は体のあらゆる部位に発生する可能性があるという特徴を持っています。
<犬のリンパ腫>
犬では、年齢に関係なく発症することがありますが、特に8歳以上のシニア犬に多く見られます。犬のがん全体のうち、リンパ腫が占める割合は約7〜24%とされており、比較的発生率が高い腫瘍です。
<猫のリンパ腫>
猫においても、リンパ腫は最もよく見られる腫瘍の一つで、全体の約17〜30%を占めると報告されています。特に10歳以上のシニア猫に多く、年齢が進むにつれてリスクが高まります。また、猫白血病ウイルス(FeLV)に感染している猫の場合は、若齢で発症するケースもあり、より注意が必要です。
リンパ腫の主な症状
リンパ腫の症状は、がんが発生した部位によって異なりますが、飼い主様が自宅で気づきやすい代表的な変化には以下のようなものがあります。
・食欲不振
・元気がない
・体重が減ってきた
・嘔吐をする
・下痢が続く
・首やわきの下にしこりが触れる
犬では特に、首やわきの下のリンパ節の腫れがきっかけで受診される方が多く、猫では消化器症状(嘔吐や下痢)を伴って来院されるケースが目立ちます。
日々のふれあいや健康チェックの中で、こうした小さな変化に気づくことが早期発見につながります。
リンパ腫の治療方法と飼い主様ができること
リンパ腫は、血液やリンパの流れに乗って全身に広がる性質があるため、外科手術による完全な切除が困難です。そのため、治療の中心となるのは「抗がん剤治療」です。
抗がん剤治療の方法には、以下のようにいくつかのプロトコール(治療計画)があります。
・複数の抗癌剤を順番に1~2週間ごとに点滴で投与する
・毎日あるいは3~4週間に1回、飲み薬として投与する など
このように選択するプロトコールによって、通院の頻度や期間、治療にかかる費用、副作用の程度、そして治療後の見通しなどが異なります。そのため、獣医師と飼い主様がしっかりと話し合い、愛犬や愛猫にとって最も適した治療プランを選択することが何よりも重要です。
また、治療中は飼い主様のサポートも大切です。食欲や元気の有無、排泄の状態など、日常の変化に気を配ることが、治療の質を高めることにもつながります。
治療の見通しと生活の質について
リンパ腫の治療では、「完治」を目指すというよりも、抗がん剤治療で「症状をコントロールして生活の質(QOL)を維持する」ことが大きな目的となります。抗がん剤治療を行うことで、以下のような改善が期待されます。
<犬の場合>
抗がん剤治療によって、約80%の犬で症状のコントロールが可能とされており、余命も1〜2年程度まで延ばせることが多いとされています。
<猫の場合>
抗がん剤治療によって、50〜70%の猫で症状のコントロールが可能とされ、多くは1年以内の延命が見込まれます。ただし、犬に比べるとやや予後が厳しい傾向がある点には注意が必要です。
いずれの場合も、早期に発見して治療を始めることで、より良い結果が期待できます。そのためにも、定期的な健康診断を受けたり、日常の中で気になる変化があれば早めに動物病院を受診したりすることが大切です。
よくあるご質問(Q&A)
Q:リンパ腫は予防できますか?
現時点では、リンパ腫を確実に予防する方法は見つかっていません。そのため、飼い主様ができる最も有効な対策は、定期的に健康診断を受けることによって早期発見を目指すことです。特にシニアの犬や猫はリスクが高くなるため、半年〜1年ごとの健康チェックをおすすめします。
Q:治療費はどのくらいかかりますか?
治療費については、選択される治療プランや通院頻度、使用する薬剤によって大きく異なります。詳細は当院でご相談いただければ、具体的にご説明いたしますので、お気軽にスタッフまでお声がけください。
Q:他の犬や猫にうつりますか?
A:リンパ腫は感染性のある病気ではありません。そのため、他の犬や猫にうつる心配はありません。
まとめ
リンパ腫は犬や猫に比較的多く見られる悪性腫瘍の一つであり、放置すると短期間で命に関わる重大な疾患です。しかし、早期に発見し、適切な治療を行うことで、症状をコントロールしながら生活の質を保つことが可能です。
当院では、腫瘍に特化した「腫瘍科」を設置し、診断から治療、そしてその後のケアまで、専門的な知識と経験を持った獣医師が一貫してサポートしております。もし、愛犬や愛猫の体に異変を感じた場合は、どうぞお気軽に当院へご相談ください。飼い主様と大切なご家族が少しでも安心して過ごせるよう、全力でサポートいたします。
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