診療案内診療案内

症例報告

愛犬・愛猫が首をかしげる仕草は、かわいいだけじゃない?|健康サインを見逃さないために

愛犬や愛猫に声をかけたときに首をかしげる動作を見せ、そのあまりのかわいさに悶絶したことがある飼い主様は多いと思います。しかし、首が傾いているままだったり、フラフラしたりしていた場合、それはもしかしたら健康問題のサインかもしれません。

 

今回は、愛犬や愛猫が首をかしげているときに考えられる原因などを詳しく解説します。

 

PLACEHOLDER_4637847e61be441_0

 

 

■目次
1.前庭疾患とは?犬猫の「首のかしげ」が教えてくれること
2.犬の前庭疾患
3.猫の前庭疾患
4.前庭疾患だけじゃない首をかしげるの他の原因について
5.まとめ

前庭疾患とは?犬猫の「首のかしげ」が教えてくれること

脳や耳の中にある前庭系は平衡機能に重要な役割を果たしています。また、首の位置や動きを察知して、体のバランスをとってくれます

 

そのため、何らかの原因で前庭系に異常が発生すると、平衡感覚がおかしくなります。症状は特異的で、首を傾けている場合や、目が左右に小刻みに揺れる「眼振」が見られる場合には前庭疾患が疑われます。

 

犬の前庭疾患

犬が前庭疾患に罹ると、以下のような症状が見られます。

 

・首をかしげる
・眼振
・ふらつき、転倒
・旋回運動(同じ方向にグルグル回る)
・嘔吐
・食欲不振

 

前庭疾患はどの犬種にも見られますが、「特発性前庭疾患」は老齢犬に多く見られます。この特発性前庭疾患は原因不明の前庭疾患で突然発症しますが、適切に治療を行えば数週間で回復します。しかし、脳腫瘍や内耳炎、中耳炎などの病気が原因の場合は、慢性進行性に症状が見られます

 

犬と猫の脳腫瘍についてはこちらから
耳の病気の予防についてはこちらから

 

猫の前庭疾患

猫の前庭疾患も、首のかしげや眼振、ふらつきなど、犬と同じような症状が見られます。

 

特発性前庭疾患は猫でも多く見られますが、犬とは異なり、年齢に関係なく発生するという特徴があります。また、若齢猫での発生が多い「鼻咽頭ポリープ」という耳の良性腫瘍によって中耳が圧迫されることでも、前庭疾患を引き起こすこともあります。

 

前庭疾患だけじゃない首をかしげるの他の原因について

犬や猫に首をかしげる様子が見られた場合、特発性前庭疾患の他にも、耳の問題(内耳炎、中耳炎)や神経系の異常(腫瘍、脳炎、外傷)などの原因が考えられます。

 

特発性前庭疾患であれば無治療でも症状が改善することが多いものの、耳の問題や神経系の異常は治療が遅れてしまうと慢性に進行してしまいます。そのため、最低でも1年に1回(高齢の犬や猫では半年に1回)は定期検診を受け、病気の早期発見・早期治療を心がけましょう。

 

犬と猫の一般的な腫瘍の種類と症状についてはこちらから

 

まとめ

首をかしげる姿は一見かわいらしいですが、フラフラしていたりグルグル回っていたりする場合は前庭疾患である可能性が考えられます。前庭疾患は首のかしげや眼振など、症状は特徴的ですが、原因不明のものから神経系の異常まで原因はさまざまです。そのため、なにか様子がおかしいと感じたら、すぐに動物病院を受診するようにしましょう。
診療内容はこちらから

 

 

年中無休で動物たちの健康をサポートします

千里桃山台動物病院

Web診療受付はこちらから

病院概要はこちらから

 

TEL:06-6190-5100

  • 獣医・トリマー勤務表
  • Web診療受付
  • Life Club
  • Life Support情報 新着
  • 採用情報
  • アニコム