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獣医師が警告!|愛犬や愛猫の嘔吐・下痢のガイド
嘔吐や下痢は犬や猫でよく見られる症状の1つです。犬や猫にこれらの症状が見られたとき、しばらく様子を見ていいのか迷われる飼い主様も多いのではないでしょうか。嘔吐や下痢は、軽度のものから深刻な病気の兆候までさまざまなものがあります。
今回は、見逃してほしくない下痢や嘔吐の症状などについてご紹介します。
■目次
1.嘔吐・下痢の原因と種類
2.嘔吐・下痢のときにチェックすること
3.嘔吐や下痢のときの対処法
4.高齢犬や猫の場合、病気が隠れている可能性も?
5.予防策と日常ケア
6.よくある質問
7.まとめ
嘔吐・下痢の原因と種類
下痢や嘔吐を引き起こす主な原因は一時的な消化不良や胃腸炎が考えられ、1〜2日で改善するようであれば、過度に心配する必要はありません。しかし、症状が1日に何度も現れ、数日以上続く場合は膵炎や腸閉塞など深刻な病気を引き起こしている可能性があります。
嘔吐・下痢のときにチェックすること
以下の点に注意しながら、愛犬や愛猫の様子をよく観察するようにしましょう。
・頻繁、頻回ではないか
・極度な活力の低下がないか
・食欲不振や飲水の拒否はないか
・ここ最近で体重が急激に減少していないか
・腹痛や腹囲膨満はないか(腹痛があるとうずくまる姿勢や前足を伸ばし頭を下げる姿勢が見られます)
・発熱はないか
・便に血液や粘液は混入していないか など
もし、これらの症状が見られるという場合には、様子を見ずにすぐに動物病院を受診しましょう。
嘔吐や下痢のときの対処法
嘔吐が一度のみで、その後も元気で食欲がある場合は、様子を見ても良いでしょう。下痢においても症状が一度のみで、その後に良便がでたり元気や食欲があったりすれば様子を見てください。
しかし、1日に何回も下痢や嘔吐を起こし、食欲がない場合はできる限り早めに動物病院へ連れていきましょう。また、食べ物は無理に与えず、ふやかしたフードを少量ずつ与えてください。
高齢犬や猫の場合、病気が隠れている可能性も?
高齢の犬や猫では腎不全や腫瘍の罹患率が増加しますが、これらの初期症状として嘔吐や下痢が見られることがあります。そのため、特に高齢の犬や猫に嘔吐や下痢が見られたら、早めに動物病院を受診しましょう。
予防策と日常ケア
嘔吐や下痢は犬や猫によく見られる症状ですが、少しでも発症リスクを減らすためには、以下の予防を行いましょう。
<適切な食事管理>
愛犬や愛猫の年齢や健康状態に合わせた食事を選びましょう。例えばおなかがもともと弱い子は低脂肪食、シニア期に入っている子はシニア食を選ぶことが推奨されます。また、一度に多く食べることにより嘔吐や下痢が起きやすい子は、食事の量と頻度を調整すると効果的です。
<ストレス軽減>
人間と同様に犬や猫にとってもストレスは体調不良の原因となります。特に環境の変化は大きなストレスとなるため、極力いつもと同じ生活をさせてあげるようにしましょう。
<定期的な運動>
散歩や運動により体を動かすことはストレス発散や蠕動運動(腸がリズムよく動いて、食べ物を押し進める働き)の促進に繋がり、嘔吐や下痢の発症リスクを軽減します。
<予防接種の重要性>
パルボウイルス感染症は嘔吐や下痢を引き起こしますが、予防接種での予防が可能です。ワクチンにより予防できるものはしっかりと接種しておくことが大切です。
よくある質問
Q:嘔吐後はすぐにフードを食べさせても大丈夫?
A:嘔吐した原因にもよりますが、基本的には胃を休ませるため半日から1日は絶食するのが一般的です。嘔吐が止まったら普段の食事量の1/4量を与え、吐かないようであれば、少しずつ量を増やしながら、元の食事量に戻していきます。
Q:下痢をした際はどのような食事を与えるべき?
A:2~3日は食事の量を減らしましょう。また水でフードをふやかすことで消化しやすくなり、同時に水分も摂取できます。脂肪分は便がゆるくなりやすいため控えましょう。
まとめ
嘔吐や下痢は軽度から重度までさまざまな原因が関係する症状です。重度の症状を引き起こした場合、早めに治療を行わないと命に関わります。そのため、普段から愛犬や愛猫の様子や便の状態をチェックし、異変が見られたら早めに動物病院を受診しましょう。また、下痢の時は便検査が重要となるので、便を持参するようにしましょう。
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千里桃山台動物病院