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猫の関節炎とは?気づきにくいサイン・原因・受診の目安を解説

愛猫が「最近あまりジャンプしなくなった」「動くことが減った」と感じる場面はありませんか。こうした変化に気づいても、「年齢のせいかもしれない」と思い様子を見てしまう飼い主様も多いのではないでしょうか。

 

しかし、このような行動の変化の背景には、関節に痛みが生じている可能性があります。猫の関節炎は犬と比べて変化が目立ちにくく、気づかれにくい傾向があります。

 

また、動きたがらない、寝ている時間が増えるといった様子も、関節の痛みが現れているサインのひとつと考えられます。こうした変化はゆっくり進行することが多く、気づいたときに関節への負担が大きくなっているケースも少なくありません。

 

そこで今回は猫の関節炎について、気づきにくいサインや原因、受診の目安などをわかりやすく解説します。

 

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■目次
1.猫の関節炎とは?
2.猫の関節炎が起こる原因・なりやすいケース
3.放置するとどうなるか
4.気づきやすい初期症状
5.動物病院を受診した方が良いサイン
6.ご家庭でできる配慮
7.まとめ

 

猫の関節炎とは?

猫の関節炎とは、関節に炎症が起こり、痛みや動きづらさが生じる状態を指します。

 

シニア期の猫に多くみられる病気ではありますが、加齢だけが原因ではなく、若い猫でも発症する場合があります。また、「歩けないほどの異常」が出るとは限らず、軽い違和感の段階で不調が隠れているケースもあります。

 

そのため、「元気そうに見えるから大丈夫」と判断せず、日常の小さな変化に目を向けることが大切です。

 

猫の関節炎が起こる原因・なりやすいケース

猫の関節炎はさまざまな要因で起こりますが、特に以下のようなケースが多くみられます。

 

<加齢による関節の変化>

年齢とともに関節の軟骨がすり減り、炎症が起こりやすくなります

 

<体重増加による関節負担>

体重が増えることで関節にかかる負担が大きくなり、発症や悪化の要因となります。

 

<けがや過去の外傷>

落下や事故などの影響で関節にダメージが残り、後から炎症が現れる場合があります。

 

<骨や関節の特徴的なトラブルを抱えやすい猫種>

例えば、スコティッシュ・フォールドは遺伝的に骨や軟骨の異常が起こりやすい傾向があるといわれており、関節炎につながる場合があります。

 

ただし、こうした特徴は一部の猫種に限られるものではなく、どの猫でも起こり得るため注意が必要です。

 

放置するとどうなるか

関節炎は自然に良くなることが難しく、放置すると痛みが慢性化しやすい病気です。

 

痛みが続くと動く機会が減ったり、筋力が低下したりして、体を支えにくくなります。さらに、活動量が減ることで体重が増えやすくなり、関節への負担が大きくなるという悪循環につながることもあります。

 

また、痛みが強くなると排泄や毛づくろいにも影響が現れ、生活の質(QOL)が低下する可能性があります。そのため、早い段階で状態を把握し、適切に対応していくことが大切です。

 

気づきやすい初期症状

猫の関節炎は初期にはわかりにくいことが多いため、日常生活の中で以下のような変化に気づく視点が大切です。

 

<気づきやすいサイン>

・高い場所に上がらなくなった
・段差を嫌がるようになった
・動き始めがぎこちない
・毛づくろいが減る
・触られるのを嫌がる
・トイレの出入りを嫌がる

 

こうした変化は一見するとささいに見えますが、痛みのサインとして現れている場合があります。そのため、日々の様子と比べて、少しでも違和感がある場合は見逃さないことが大切です。

 

動物病院を受診した方が良いサイン

日頃から愛猫の様子を観察し、以下のような変化がみられた場合には、早めの受診を検討しましょう。

 

<受診のサイン>

・以前より明らかに動かない
・抱っこや接触を嫌がる
・歩き方がおかしい(足をかばう、着地を嫌がるなど)
・食欲や元気にも変化がある

 

これらの変化は加齢に伴って見られることもありますが、その中に関節炎が隠れている場合もあります。そのため、「年齢のせい」と決めつけず、気になる様子があれば動物病院に相談することが大切です。

 

ご家庭でできる配慮

ご家庭では以下のような配慮を取り入れるとよいでしょう。

 

<滑りにくい床にする>

フローリングは足が滑りやすく、関節への負担が大きくなります。そのため、カーペットなどを敷いて環境を整えましょう。

 

<段差を減らす、上り下りを補助する>

ジャンプや段差の上り下りは関節に負担がかかるため、段差を少なくしたり、ステップやスロープを設置したりして、無理なく移動できる環境を整えることが大切です。

 

<トイレや寝床を使いやすくする>

トイレや寝床は、段差をできるだけなくしたり、生活スペースの近くに複数配置したりすることで、移動の負担を軽減しやすくなります。

 

<体重管理を意識する>

適度に運動を取り入れたり、食事量を見直したりすることで、関節への負担を抑えやすくなります。

 

ただし、これらの工夫だけで進行を完全に防ぐことは難しいため、違和感がある場合には自己判断で様子を見るのではなく、動物病院を受診することが重要です。

 

まとめ

猫の関節炎は変化がゆるやかで目立ちにくいため、気づかれにくい病気のひとつです。しかし、早い段階で変化に気づくことができれば、負担を軽減しながら生活の質を保ちやすくなります。

 

そのため、「最近動きが少ない」「ジャンプしなくなった」といった小さな変化でも見過ごさず、気になる様子があれば早めに動物病院へ相談することが大切です。

 

なお、当院では症状だけでなく生活環境や日常の様子も含めて総合的に評価し、その子に合ったサポートをご提案しています。どのような小さな変化でも構いませんので、お気軽にご相談ください。

 

 

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