診療案内診療案内

症例報告

歩き方・動作・性格の変化で見抜く初期症状|犬や猫の関節炎について

最近、愛犬や愛猫が「階段を嫌がるようになった」「動くのをためらう」「少し触っただけで嫌がる」と感じたことはありませんか?

 

こうした変化が見られた場合、関節に炎症が起きている可能性があります。特に高齢や肥満傾向にある犬や猫は関節への負担が大きく、関節炎になりやすい傾向があるため注意が必要です。

 

また、関節炎の予防や初期のケアとして、関節の健康をサポートするサプリメントの使用も有効です。グルコサミンやコンドロイチンなどを含む製品は、関節の負担軽減や軟骨の保護に役立つとされています。年齢や体質、生活スタイルに合わせて、それぞれに合った予防ケアを取り入れていくことが大切です。

 

今回は犬や猫の関節炎について、初期症状から原因、治療方法、日常でのケアや予防法などをご紹介します。

 

unnamed - 2025-07-22T143310.361

 

■目次
1.犬や猫の関節炎とは?
2.関節炎の原因と発症しやすい条件
3.関節炎の治療法方法と痛みを和らげる方法
4.関節炎の予防と日常生活での注意点
5.まとめ

 

犬や猫の関節炎とは?

関節炎とは、関節部分に炎症が起こることで、痛みや違和感が生じる病気です。初期では症状が目立ちにくく、飼い主様が気づかないまま進行してしまうこともあります。進行すると、以下のような変化が見られるようになります。

 

<歩き方の変化>

歩幅が狭くなる、歩く速度が遅くなる、足をかばうような歩き方をするなどの様子が見られます。悪化すると、足を引きずることもあります。

 

<動作の変化>

動くのを嫌がったり、ジャンプや階段の昇り降りをためらったりするようになります。また、活動量が減って寝ている時間が増えたり、寝起きの動作が鈍くなったりすることもあります。

 

<性格の変化>

いつもより元気がなくなったり、触られるのを嫌がったり、場合によっては攻撃的な一面が見られることもあります。これは、痛みがストレスとなって影響しているためです。

 

関節炎の原因と発症しやすい条件

関節炎を引き起こす原因としては、以下が考えられます。

 

加齢

肥満

外傷

遺伝的な体質

 

中でも、最も多いのが加齢による変性です。犬や猫も年齢を重ねると関節のクッションの役割を果たしている軟骨がすり減っていき、炎症が起こりやすくなります

 

また、肥満は関節への負担が大きくなるため、関節炎を引き起こすリスクが高くなります。特に大型犬ではその傾向がよく見られるため、注意が必要です。

 

関節炎の治療法方法と痛みを和らげる方法

関節炎の治療には「動物病院での治療」と「ご家庭でのケア」の両方が大切です。

 

<動物病院での治療方法>

主に抗炎症薬や鎮痛剤などの薬物療法が用いられます。炎症を抑え、痛みを軽減することで日常生活の質を高めます。また、必要に応じて温熱療法やレーザー治療を行うこともあります。

 

<ご家庭でのケア方法>

肥満傾向のある犬や猫には、食事管理と適度な運動による減量が必要になります。ただし、ジャンプや段差のある動きは関節への負担が大きくなるため避け、無理のない運動を心がけましょう。また、高齢の犬や猫で激しい運動が難しい場合は、マッサージによって関節周りの筋肉をやさしくほぐすことも効果的です。

 

犬と猫のフードの選び方のポイントやライフステージに合わせたフードについてより詳しく知りたい方はこちら

 

なお、当院では関節炎に関する食事の見直しや、ダイエット指導、マッサージの方法についてのアドバイスも行っております。どのようなケアをすればよいかわからない場合は、どうぞお気軽にご相談ください。

 

関節炎の予防と日常生活での注意点

関節炎は一度発症すると完治が難しいため、予防がとても重要です。以下のように日常生活の中で、犬や猫の関節に負担がかかりにくい環境を整えてあげましょう。

 

<床材の工夫>

フローリングのように滑りやすい床は関節への負担となるため、カーペットや滑り止めマットを敷くことで転倒や滑りを防ぎましょう。また、足裏の毛が伸びて肉球を覆ってしまうと、さらに滑りやすくなるため、定期的に足裏の毛をカットすることも大切です。

 

<階段の利用制限>

階段の昇り降りは足腰に強い負荷がかかるため、ゲートを設置するなどして不要な階段の使用を避けましょう。

 

<寝床の工夫>

柔らかすぎず、適度な弾力のある寝床を選ぶことで、関節の圧迫を防ぎ、快適な休息がとれるようになります。低反発素材や高反発スポンジマットなど、さまざまなタイプのベッドがあるため、愛犬や愛猫に合うものを選んであげてください。

 

まとめ

関節炎は年齢や体重、生活環境などさまざまな要因によって引き起こされますが、早めに気づいて対応すれば、症状の進行を抑えることができます。大切なのは、日頃から愛犬や愛猫の歩き方や性格の変化に目を向け、小さなサインを見逃さないことです。

 

当院では、関節の状態に応じた治療だけでなく、食事指導やリハビリ、生活環境の整え方まで総合的にサポートしております。関節炎かもしれないと感じたときは、無理をさせず、どうぞお気軽にご相談ください。

 

飼い主様と犬や猫が、快適で穏やかな毎日を過ごせるよう、私たちが全力でサポートいたします。

 

■関連する記事はこちらから
犬の歩き方がおかしい?|症状別・考えられる原因と対処法
犬や猫の歩き方が変、背中が痛そう…|もしかしたら病気の疑いがあるかも?
獣医師が伝授!|愛犬のジャンプ癖を直すトレーニング法

 

 

診療内容はこちらから

年中無休で動物たちの健康をサポートします

千里桃山台動物病院

Web診療受付はこちらから

病院概要はこちらから

TEL:06-6190-5100

  • 獣医・トリマー勤務表
  • Web診療受付
  • 薬・フード注文
  • Life Club
  • Life Support情報
  • 採用情報
  • アニコム